画家 品川亮様インタビュー(9月8日)

 2019年1月に、庵町家ステイの町家で展示会「呼吸する庭」を開催していただいた若手の画家、品川亮さん。金箔銀箔や墨を使った作品を手がけ、国内外で人気を博しています。

 この夏、おく玉屋町町家にて制作をされた品川さん。作品の制作秘話やご滞在の感想について伺いました。


 「制作をしながら、江戸時代の人気画家、円山応挙に思いを馳せました。襖絵、屏風、障壁画など生活に根ざした用途のある作品を手がけた円山応挙。円山応挙と同じように、京都の街にある少し薄暗い日本建築に身を置いて制作をしてみると、当時の画家に尊敬の念を強く感じました。同時に、現代に生きる私自身の作品についても再認識できたのがとても意義がありました。

 今回、制作をしていた町家の部屋の中には床の間があり、せっかくなので、比叡山に雪が積もる風景を描いた私の作品をこの床の間に飾ってみました。床の間には花を飾る事の出来る“花入”もあるので、この絵を飾ると“雪”と“月”と“花”で“雪月花”となります。そんな遊びのある表現を取り入れながら町家での制作時間を過ごしました。

 例えばギャラリーなどでは作品を中心に考えますが、町家では“生活”が中心にあり、生活する空間の中で掛け軸や花などのアートを楽しむことができるということです。生活することが基盤となり、絵を描く−−そんな遊び心を持ちながらこれからも制作していきたいと感じました。

 これまでに何度かプライベートで庵町家ステイの町家に滞在しました。僕と妻は自宅で仕事をしているので、“生活”と“仕事”が切り離すことができません。旅は“生活”を離れた非日常的な事を楽しむことができると思いますが、庵の一棟貸しだと、非日常すぎず自分のプライベートそのままに、それこそ“暮らすような旅”をすることができるなと感じました。“仕事”なしで“生活”が体験できるのがやっぱりここだなと思います。家で仕事をする方に町家ステイはおすすめですね。」

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